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三田建設技能研修センター

兵庫県三田市にある「職業訓練法人 近畿建設技能研修協会 三田建設技能研修センター」は、建設業界の人材育成を支える認定職業訓練校であるとともに建設労働者育成支援事業施設でもあります。この建設技能に特化した訓練施設では、全国から集まる訓練生が実践的な技能を学んでいます。今回は、同センターの事務局長・所長の福澤静司さん、課長の岸本純さん、次長の山口一郎さんに、独自の取組みや人材育成への思いを伺いました。





専務理事 事務局長・所長
福澤 静司 氏


全国の仲間と学び合い、自分の道を築ける訓練施設

 三田建設技能研修センターでは、建設業の資格取得や安全教育、実技研修を幅広く行っています。どなたでも基礎から学べるのが特長で、未経験の方も安心して挑戦できる環境を整えています。
 訓練生への教え方も時代とともに大きく変わってきています。昔は「見て覚える」という風潮もありましたが、今は懇切丁寧に指導する時代になりました。当センターでは、それぞれの講師が教え方に工夫をしていて、わからないことがあればその場で相談できる雰囲気づくりを心がけています。
 学びのなかでは、資格取得だけでなく安全意識や協調性を育むことも大切です。どんな作業も一人では完結できません。だからこそ仲間と助け合いながら、現場で必要な知識や心構えをしっかり身につけてほしいと思っています。
 また、建設業は安全が「基本の基」です。ケガをしない、熱中症に気をつけるなど、まず、身の安全がしっかりと守られたうえで、技能・技術を学び、資格を取ってもらう。その点には、特に細心の注意を払っています。



── 年齢や経歴を問わず多様な人が集い、建設業の基礎から最新技術まで幅広く学び合える場

 当センターには、10代の若い方から定年間近の方まで、幅広い年齢層の訓練生が集まっています。年齢や経歴を問わず、皆さん意欲的に学んでいるのが印象的です。資格や技能を学ぶだけでなく、同じ目標を持つ仲間と交流し、お互いに刺激を受けながら学べることが、この場の大きな魅力だと感じています。こうした多彩な人が集まる場所は、建設業界でもなかなか珍しいのではないでしょうか。休憩時間に話をするうちに、年齢や会社の枠を越えたつながりが生まれることもあります。それが現場で働くうえで支えになったという声も聞きます。
 最近では女性の訓練生が増えていることも特長のひとつです。それに応じて、講座や施設もその変化に対応していかなければと考えています。たとえば女性用トイレや更衣室が不足しているのは現状の大きな課題です。できるだけ早く改修を進めて環境を整備したいと思っています。
 講座については、社会から求められる新しい内容も取り入れていくつもりです。ITやデジタル技術など、業界の変化に応じたプログラムを整えていかなければなりません。ドローンや建設ディレクターの研修、働き方改革を踏まえた内容などを充実させていく予定です。
 建設業は、完成したとき達成感を得られることに大きなやりがいを感じます。通りかかった場所に自分が関わった建物がある、それがこの仕事ならではの喜びだと思います。学ぶことは簡単ではありませんが、ここで積み重ねた経験が自信となり、次の目標に挑む力になります。興味を持たれた方は、無理をせず、自分のペースで一歩踏み出していただきたいと思います。



事務局 技術訓練課長
岸本 純 氏


基礎から学べる実習や訓練を柔軟に企画

 三田建設技能研修センターは認定職業訓練校として、さまざまな分野の技能講習や研修を行っています。そのなかでも鳶(とび)の技能士通信制コースは特徴的で独自性のあるカリキュラムです。学科免除となる通信制を開講している訓練校は全国でも限られており、沖縄や北陸、中部地方など全国各地からも訓練生が集まっています。このコースは毎年開校している人気の講座で、多くの方が資格取得に向けて努力されています。
 実技の受検前対策講習では、普段は現場で活躍されている講師陣が一日かけて足場組立てや重量物運搬などを指導します。受検本番のような環境で学ぶことで、安心して試験に臨んでいただけるように工夫しています。昨年は約8割の訓練生が合格されたと聞き、とてもうれしく思いました。
 また、階層別研修やオーダーメイド研修も増えています。新入社員向けに基礎から学べる実習や、危険体感訓練など、企業の要望に合わせたプログラムを柔軟に企画しています。危険体感訓練では、実際に重機の操作や死角を体験し、事故防止の意識を高めていただくことができます。



【 ☆建設労働者育成支援事業☆ 】

── 講師と訓練生の距離が近いからこそ、一人ひとりに寄り添える

 私たちの施設は決して大きくはありませんが、その分講師と訓練生の距離が近く、一人ひとりの目標に寄り添えることが強みだと考えています。建設業を支える技能を育む場として、これからも現場に役立つ実践的な講習を提供していきたいと思っています。
 当センターで行っている「建設業入職コース」は、すぐに現場で使える資格が取れるというのが最大のメリットだと思っています。とはいえ、資格取得はあくまでもスタート地点です。訓練生の皆さんには、重機の操作や安全意識など、一つひとつの基礎をしっかり学んでいただきたいと考えています。
 私たちの講習は、経験豊富な講師陣が丁寧に指導し、疑問や不安があればすぐに相談できる環境を整えています。これまでの訓練生のなかには、修了後に「また来ました」と顔を見せてくださる方も多く、アットホームな雰囲気のなかでコミュニケーションが育まれてきました。
 建設業は人と街を支えるやりがいのある職業です。ここでの学びが自信につながり、現場で新たな一歩を踏み出す力になると信じています。興味があれば、ぜひ気軽に挑戦していただければと思います。



事務局次長(技術訓練担当)
山口 一郎 氏


ものづくりの楽しさをわかりやすく伝えたい

【 ☆建設労働者育成支援事業☆ 】

── 心がけているのは、初心者でも難しくない言葉選びやカリキュラムの構成

 私が担当する役割のひとつが、わかりやすい講義やカリキュラムを整えることです。建設業は専門用語も多く、初めて学ぶ方はハードルが高い印象を抱きやすいかもしれません。だからこそ「これくらい知っているだろう」と決めつけるのではなく、何も知らない前提で言葉を選ぶよう、講師の先生方にはお願いしています。
 当センターの講習には、工業高校出身ではない方や、まったく別の業種から来られた方もたくさんいらっしゃいます。医療業や販売業から転職してくる方も珍しくありません。そういった方に「建設作業は楽しいものだ」と感じてもらえるよう、カリキュラムのなかでも体験や実感を大事にしています。
 建設業はものを作る仕事です。閉鎖的な世界ではなく、仲間と協力しながら明るく前向きに挑戦できる場だと私は思っています。だからこそ「難しそうだから」と遠慮せず、ものづくりの楽しさを知っていただきたいです。私たちは、そうしたチャレンジを支えるために、これからも丁寧でわかりやすい講習を心がけていきます。







【 ☆建設労働者育成支援事業☆ 】

訓練生の声

訓練を終えた修了生たちに今後の抱負を伺いました。



 元々は製造業一筋で働いてきたのですが、仕事の幅を広げたいと思っていました。会社を辞めたタイミングでこの訓練をハローワークで見つけて応募しました。今後、就職するときに資格を活かせたらと思っています。



 すでに知り合いの数社からお話をいただいていて、そのなかから就職先を決める予定です。玉掛けや小型移動式クレーンの資格が役立ちますし、重機を動かす技能も扱えたらと思っています。



 いろいろな資格を取ることができたので、これを活かした仕事に従事したいです。これまで建設業に携わってきましたが、資格を取って仕事をするのが夢でした。これからはここでの経験が強みになると思います。興味があれば皆さんにもおすすめしたいです。





三田建設技能研修センター|施設紹介


  • ▲本館

    実習場から車で約10分の場所に位置。
    建設業の基礎知識や安全管理を学ぶ座学講義を行う。


  • ▲本館 視聴覚教室

    映像やスライドを活用し、訓練生が初めての分野でも安心して
    理解を深められる環境を整えている。

  • ▲車両系建設機械 実技場

    小型移動式クレーン、玉掛け、高所作業車などの
    訓練に対応した設備を備える。


  • ▲屋内実習場

    鳶(とび)や鉄筋、型枠などに対応し、悪天候でも講習可能。
    プロジェクターを使った座学も行える。

  • ▲屋外実習場

    約2ヘクタールの広い敷地で、さまざまな職種の技能を学び、
    資格取得を目指せる。


  • ▲実技コース

    経験豊富な講師の指導のもと、実際の重機を使って訓練を実施。

  • ▲ホイルローダー

    土砂の運搬や整地作業を行うホイルローダーを用いた実技訓練。


  • ▲フォークリフト

    荷役作業に欠かせないフォークリフトの操作を習得。

  • ▲油圧ショベル

    現場で活躍する油圧ショベルの基本操作を丁寧に指導。






職業訓練法人 近畿建設技能研修協会

職業能力開発促進法に基づく野丁場職種を主とする建設業関係職種に係る認定職業訓練、その他教育訓練に関し必要な業務を行うことにより、建設労働者の職業能力の開発向上を図り、もって建設労働者の雇用の安定に資するとともに、広く建設業の発展に寄与することを目的とする。(定款より抜粋)


所在地  : 本 館 〒669-1544 兵庫県三田市武庫が丘6-1
       実習場 〒669-1507 兵庫県三田市香下2122
設 立  : 昭和57年7月1日
会員数  : 592名(令和7年4月1日現在)

会 長  : 三木 健義
監 事  : 4名
事務局  : 事務局長 総務課 技術訓練課 技能実習課





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