建設業未経験ですが訓練に参加できますか?
大丈夫です。訓練の参加者は建設業未経験者がほとんどです。訓練では、建設業で実際に働いているベテランの職人さんたちが親身になって指導します。未経験だからこそ仕事に真っ直ぐに向き合い成長
愛知建設ものづくりコースでは、建設現場で活躍中の職人さんが、訓練講師を担当しています。
ベテラン職人である2名の講師の方に、指導で心がけていることや工夫していることなどを伺いました。
講師として心がけているのは、まず安全第一に作業を行うこと。そして、作業のコツを覚えてもらうことです。鉄筋の仕事で使う「結束線」や「ハッカー」など、道具についてはもちろん、基礎的な用語についても一から教える必要があります。また、鉄筋をしばる作業も、そのまま伝えると力づくでしばってしまい、そうすると結束線も簡単に切れてしまうので、できるだけやわらかく止める必要がある。この微妙なニュアンスがコツなのです。まずそれを体感してもらいながら覚えてもらうことに徹しています。ただし、どんな仕事でも失敗から学ぶことがあります。「こんなやり方をしたからおかしくなったのかも」「もっといいやりかたがあるはずだ」と、自分で考えながら、失敗を克服していくのもこの仕事の醍醐味です。だからこそ、やりがいや達成感がわくのだと思っています。
鉄筋講師
建設産業専門団体中部地区連合会 副会長 飯島 勉 氏
私たちの仕事は、型枠を組むことだけではありません。普段から若い職人には、町の地図を作っていると思ったほうがいい、と伝えてます。型枠を通して建物を作っているのであり、手がけたものが何十年と残っていく仕事です。ただの単純作業だと考えるのは大間違いです。また、型枠の作業も1枚の図面を読み解くところから始まります。平面的な紙を前に頭のなかで3次元に起こしていき、実際に型枠にコンクリートを流し込んで、固まって型枠を取ったときに初めて仕上がりがわかるのです。そこまで体験して初めてこの仕事の楽しさがわかるというもの。最初は図面を見てもそれが立体になるところまで考えつかないでしょう。ですが、この仕事をやっていくと、平たいものが立体に見えてくるようになります。そのときの感動を一度味わえば、この仕事の魅力に気づくはずです。
型枠講師
株式会社加納工務店 執行役員 躯体工事部長 澤村 浩司 氏